「課題解決の過程はゲームに挑むような楽しさ」業務効率化を軸に情シスから人事まで広がるキャリア(前編)

保育用品や遊具の企画・製造をはじめ、保育施設の建築設計・公共のあそび空間づくりまでを総合的に手がけるジャクエツ。そんなジャクエツに高校卒業と同時に入社し、以降、営業支援や業務効率化に取り組み、現在ではカオナビをはじめとする社内システムの活用を担当するのが石川さんです。前編では石川さんが感じるジャクエツの魅力や、業務を効率化するやりがいについて話を伺いました。

【後編では、社内のアナログ業務をシステム化した取り組みをご紹介します】
*本記事の掲載内容はすべて取材時(2022年9月25日)の情報に基づいています

Profile

石川 知恵美

株式会社ジャクエツ
情報システム課

新卒で地元企業のジャクエツに入社後、経理課を経て、営業部営業課(現・情報システム課)に異動し、営業支援を行う。その後、業務効率化の経験を買われて、属人的な業務を効率化してほしいと、情報システム課との兼務で人事課に所属。人事業務の効率化にとどまらず、人事評価制度を見直すプロジェクトへの参画をはじめ、カオナビやSalesforceといった各種ITツールの活用・社内浸透にも取り組む。

「問題を解決する面白さ」に目覚めたら仕事がより楽しくなった

石川さんがジャクエツに入社された経緯から聞いてもいいですか?

石川さん

「元々、地元で働きたいという思いがあり、私が住む敦賀では、ジャクエツは就職先としても非常に人気なので自然と目が向きました。親や知人に就職先の相談をしても、常にすすめられる会社でしたので。そこで就活のとき、ジャクエツの事務職の求人に応募し、内定をいただくことができました」

実際に働いてみて、入社前とのギャップはありましたか?

石川さん

「働いてみることで、会社の魅力をより実感しています。例えば、ジャクエツのスローガンに『未来は、あそびの中に。』とあるのですが、これは子どもが遊ぶ環境のデザインを通じて、未来の価値を創造するという意味が込められています。当社は元々、幼稚園の運営から始まった会社でしたが、いまでは園舎の設計や遊具の企画・製造まで、子どものあそびにかかわるものを幅広く手がけており、事業と使命がぴったり合っているんだなと、入社して改めて感じましたね。また、ジャクエツの社員の方は、みんなすごく真面目でいい人ばかりでした」

ジャクエツで過去、製造した保育用品や遊具が、展示スペースに飾られていました。


ジャクエツでは、保育園の設計なども手がけています。

現在、石川さんは情報システム課に所属されていますが、入社後はまず、どういった業務に携わったんですか?

石川さん

「日商簿記2級を持っていたこともあり、最初は経理課に配属されました。その後、入社2年目に営業部営業課(現所属・情報システム課の旧称)に異動し、営業支援をメインに全国67カ所あるジャクエツの店舗の売上や受注などの集計のほか、日報作成のサポートや月末の締め作業などを担当しました。ただ、初めの頃は日々のルーティン業務が主でしたが、後輩が入るに従って業務を引き継ぐようになったんです。そして手が空いた時間を使い、店舗やほかの部署から寄せられる作業工数の削減に関する要望を聞き、解決策の提案をするようになりました。業務上必要な数字の可視化も、社員に入力や集計をお願いすると負担が大きくなってしまい、本来の業務に集中できなくなります。そこで、Excelの数式や導入しているITツールをカスタマイズし、簡単な作業を行うだけで自動で必要なデータが可視化されるように整えるんです。自分で考えて提案したことが、実際の現場で役立つ経験をしたことで、問題を解決する面白さに目覚め、そこから仕事もより楽しくなっていきましたね

“わからない”を解決する過程は「ゲームに挑むような楽しさがある」

石川さんは、情報システム課だけでなく人事課と兼務されていた時期もあるんですよね?

石川さん

「はい。業務効率化の経験を買われての打診でした。当時の人事課は個人情報を扱っていることもあり、慎重にならざるをえず、手作業が多い部署でした。私がこれまでにやってきた業務フロー見直しの経験を活かし、属人的な業務が多い人事課で仕事の効率化を進めてほしいと、情報システム課との兼務というかたちで関わることになったんです」

どのような業務を人事課で担当されたのですか?

石川さん

「毎月の人件費の集計やアルバイトの給与計算、年に2回実施する評価制度の対象者リストの作成などを行いました。効率化してほしいという要望はあっても、どうすれば良いかわからない状態だったので、まずは一通りこれまでのやり方を踏襲し、問題を把握するようにしたんです。そして、2回目からどうやって効率化するべきかを考えていきました。回り道のように思えますが、やはり一通り業務を経験すると、つまづくポイントがわかるんです。『ここはダブルチェックが必要だけれど、人が足りないから数式を駆使してみよう』と、効率化できる方法を模索していきました。なんとかして解決したいと考える過程は、ゲームに挑むような楽しさがあるんです。わからないことを調べ、知識を総動員し、答えを導き出す。相手の期待を超える成果を出し、良いリアクションをいただけると、さらに自信につながります。シンプルに、大変だけれどやってよかったと思えるんです。ジャクエツが企業理念に『あそび』を掲げている以上、社員も遊ぶように楽しんで仕事をしないと、お客さまに企業として大事にしていることが伝わらないと思うので」

そういった意識が芽生えたきっかけはあるんですか?

石川さん

「そうですね…。私自身、システムエンジニアでもないですし、情報セキュリティに明るいわけでもありません。もちろん聞けば教えてくれる人がいる環境なので、とくに新人の頃はいろんな人に聞いていました。そのなかで今では当たり前のことかもしれませんが、『ネットで調べたら出てくるよ』と言ってくださった先輩がいて。そこで、『わからないことは、ネットを使って自分で調べればいいんだな』と思ったんです。Excelであれ、新しく導入したITツールであれ、課題を解決するためにどう使えばいいか、わからなければまずは調べてみる。その思考になったからこそ、正解がない業務に対するハードルが一気に下がりましたね。そして得た知識を業務効率化や数値の可視化に落とし込む。そうやって頭のなかにあった知識が、実際の現場で活かせる感覚にやりがいを感じるんです

調べて得た知識を、業務効率化という具体的なアウトプットに落とし込むのが好きだと話す石川さん。続く後編では、部門横断でのデジタル化の取り組みについて話を聞いていきます。

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会社概要

社名 株式会社ジャクエツ
設立 1916年9月
事業内容 幼児保育の教材教具の企画・製造、幼児教育のノウハウを活かした街づくりやコンサルティングなど
従業員数 643名(2022年8月現在)
会社HP https://www.jakuets.co.jp/

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